インコの視力はどのくらい?インコの目には秘密がたくさん!
突然ですが、インコの視力はどのくらいあるのか気になったことはありませんか?「鳥目」という言葉から、視力はあまりよくないと思っている方もいらっしゃるかと思います。
この記事では、インコの視力をはじめ、「視覚」に秘められた驚きの秘密を元動物看護士が分かりやすく紹介します!
インコの視力はどのくらい?
インコは五感の中で視覚が一番優れており、視力は人間の4~8倍といわれています。インコは飛びながら周りを見渡す必要があるため、人間よりも視力や動体視力に優れています。
インコの目には、網膜櫛と呼ばれる特殊な血管構造があります。この網膜櫛により、より多くの情報を視細胞から受け取ることができます。
4~8倍って、想像もつかない!!
しかも遠近両用で、ちゃんとピント調節も可能なんだとか。
「鳥目」ってなに?
鳥目(ちょうもく・とりめ)とは、暗い所で目が良く視えない「夜盲症」のことを指します。これは、人間の病気です。なぜ鳥とつくかですが、この鳥とはニワトリのことを指すと考えられています。
昔からニワトリは人と近くで生活しており、夜は活動をしないことからニワトリは夜目が見えない、すなわち鳥は夜目が見えないという経緯で伝わったそうです。
実際ニワトリは弱視といわれ、視力は0.07くらいだといわれています。
インコは暗がりで目が見える?
鳥は鳥目であるという認識があるので、鳥は暗い場所で目が見えないと思われがちです。しかし、実際インコは、人間と同じくらい暗闇でも目がみえているようです。
もちろん夜行性の猛禽類のようには視えないし、昼の方が良く見えることは事実です。しかし、鳥目のように全く見えていないかというとそれも違うようです。
インコの脳と光の関係
インコは目を閉じていても、周りが明るいと光を感じ取ることができます。これは、インコの頭蓋骨が薄いためであり、目を閉じていても脳は光を感じます。
そのため、いくら目を閉じていても、インコのケージを暗くしないと日長の調節をする場合は意味がありません。
また、インコは片方の脳ずつ眠ることができます。これは、野生化で捕食されないようにするためだと考えられます。
インコの視野は330度!
インコをそっと後ろから触ろうとしても、見つかってしまうことって多くないですか?実はそれもそのはず、インコの視野は片目で160程、両目ではなんと330度もあるんです。さらに、首を180度曲げることができるので、ほぼ死角がないんです。
なので、インコを後ろから触ろうとしても目の前で触ろうとしても、あまり変わらないといえるのです。
ぐるっと1週が360度だから、330度ってほとんど視えてるってことなんだ!
インコは色彩も豊富
私たちは普段、赤・青・緑の3色で色を形成しています。しかしインコは、この3色にプラスして紫色の4色で世界を視ています。
4原色が視えているので、紫外線も視えているのです。
そのため、私たちがみている世界よりも、インコはより鮮やかな世界をみているのかもしれません。
インコは赤・青・緑・紫の4原色をみることができます。
インコが首をかしげるのはなぜ?
インコが首をかしげていたり、何もないところをじっと見ていることってありますよね。何もないところを眺めているのは、私たちの目には見えないもの(微細な埃や紫外線など)を見ていると考えられます。
インコは片目ずつ違うものを捉えることができます。
そのため、インコが首をかしげているときは、より集中して目の前のものをみているのです。
インコは片目だけでは、ものを立体視することができず、距離感を正確に把握することができません。その場合、首の位置や角度を変えながら対象物を正確にみようとする仕草がみられます。
首をかしげているのは、困っているのではなく、より集中して対象物を観察していたんだね!
赤目は弱いって本当?
私たちの目は、メラニンによって紫外線から瞳を守っています。これはインコも同様です。赤目の理由は、メラニンがないため血管が透けて見えるからです。
赤目の鳥は、メラニンを持っていません。そのため、直接紫外線が目に入り、老化を早めると考えられています。赤目の場合は特に日光浴や紫外線ライトを直接浴びないよう注意が必要です。
瞳の色素の薄い外国人が、よくサングラスをかけているのと同じようなシステムですね。
インコの視力はどのくらい?まとめ
インコの視力は、人間の4~8倍も良いといわれています。また、色彩も豊富で、私たちにはみえない紫外線や微細なものまでみえています。ほかにも、視野は両目で330度ですので、ほぼ視覚がありません。
インコは自然界で生き抜くために、五感の中で視覚が1番発達した生き物です。
インコとの生活で、インコがどのようにものをみているか、観察してみると面白い発見があるかもしれません。