インコにペレットを食べさせたい!シードからの切り替え方を詳しく紹介
インコの主食をペレット食にしたいと考える飼い主さんは少なくないでしょう。しかし、一度シード食になった子は、なかなかペレットを食べてくれないケースが目立ちます。
そこでこの記事では、シードからペレットへの切り替え方を動物看護士が分かりやす紹介します。
インコの主食はシードとペレットの2種類
インコの主食は、キビやアワなどをブレンドした混合シードと、トウモロコシなどを主原料とし、一粒に必要な栄養を配合したペレットの2種類があります。どちらもメリットデメリットがありますが、主食としておすすめなのはペレットです。
ペレットの方が主食におすすめの理由
ペレットは一粒にインコに必要な栄養がバランスよく配合されているため、栄養バランスが整いやすいというメリットがあります。また、副食が必要ないことや、消化が良い、療法食などのバリエーションがあることも主食としておすすめな理由です。
病院でもペレットを処方されることがあるので、慣れさせておくといいですね。
インコがペレットを食べないときに考えられる理由
インコがペレットを食べないときは、主に以下の理由が考えられます。
- 自然界で見たことのないものだから
- 食べ物だと認識していないから
- 美味しくないから
インコは自然界では種子類を主食に生活しています。ペレットを見たことのないインコは、食べ物だと認識することができない場合が考えられます。また、一般的にペレットはシードに比べ嗜好性が低いとされているため、美味しくないからといった理由もあるのかもしれません。
ペレットは自然界にないものなので、食べ物だと認識できなことが多い気がします。
シードからペレットへの切り替え方
シード食からペレット食への切り替えるには、まず以下の方法を試してみましょう。
- エサ箱にペレットを入れてみる
- ペレットを目の前に転がしてみる
- ペレットを細かく砕いてシードに振りかけてみる
エサ箱の中をペレットに替えてみて、普通に食べるなら問題なく切り替えができています。また、最初はいつものエサにペレットを混ぜてみたり、細かく砕いたペレットを振りかけて、香りや味を覚えさせてみる方法もおすすめです。
また、飼い主さんと一緒に遊ぶのが好きな子の場合、おもちゃのようにペレットをインコの目の前に転がしてみます。インコが興味を示し口に入れることで、食べ物だと認識してくれることもあります。また、飼い主さんの手から直接与えてみるのもおすすめです。
上記の方法で食べない場合は、以下の方法がおすすめです。この方法は健康な成鳥の場合のみ行うことや、根気強く行うことが前提です。
ペレットへの移行は、少なからず鳥にとってストレスや負担になるため、健康な成鳥の場合のみ行いましょう。
- 朝、エサ箱の中を全てシードからペレットにかえる
- 日中は水以外一切おやつや副食は与えない
- 夜になってもペレットを食べない場合は、シードに戻してお腹いっぱい食べさせる
- 朝、再びエサ箱の中をペレットに切り替える
①朝、エサ箱の中を全てペレットにする
いつもシードが入っているエサ箱の中を、全てペレットに変えます。この時、シードとペレットを混ぜて与えると、ほぼ確実にシードのみを食べるので、100%ペレットにします。
②日中は水以外おやつや副食は一切与えない
インコがいくらペレットを食べなくても、おやつや副食は一切与えないでください。健康なインコであれば、日中なにも食べなくても問題ありません。野菜なども与えないようにしましょう。インコが食べられるものは、ペレットと水のみの環境を整えます。
③夜になっても食べない場合は、シードに戻してお腹いっぱい食べさせる
夜になっても食べない場合は、エサ箱の中をシードに戻して、お腹いっぱい食べさせてあげましょう。夜間空腹な状態だと、インコが体調を崩してしまう可能性があります。
④①~③を繰り返す
翌朝、また①からスタートします。どのくらいで食べるようになるかは個体によって異なりますが、私のセキセイインコの場合は9日目に食べ始めました。中には1カ月かかったという話しも耳にします。
空腹に耐えきれず、ペレットを口に運んでみると、案外食べれるじゃん!となることを目的とした方法です。要するに食わず嫌いを克服する方法です。一度食べると、大体の子は食べるようになります。
切り替えにベストなタイミングは指し餌から一人餌にするとき!
ペレット食に無理なく切り替えるには、指し餌から一人餌にするときです。まだシードの味に慣れていないことや、自我が芽生えていないため、ペレットに対する恐怖心や警戒心が薄いことなどが理由です。
ペレットへ切り替える際の注意点
ペレットに変える際、どのようなことに気を付ければよいのでしょう。ここでは、ペレットに切り替える際の注意点を紹介します。
- 極端に体重が減ったり元気がない場合は中断する
- 中途半端にシードやおやつを与えない
- 幼鳥、病鳥、老鳥の場合は無理をしない
ペレット食へ切り替える際は、毎日必ず体重をはかりましょう。ペレットを食べるようになるまでは、食事量が減るため体重は減りますが、極端に減ってしまったり元気がなくなってしまうといった場合には、無理をせず中断しましょう。
お腹が空いていると、エサ箱の中をのぞいたり、飼い主さんにご飯の催促をしたりすることがあります。しかし、ここで中途半端におやつやシードを与えてしまうと、我慢すれば美味しいものがもらえると学習してしまい、いつまでたってもペレットを食べなくなってしまいがちです。可哀そうだと思っても、一時の辛抱だと心を鬼にして、思い根気強く行うことが大切です。
上記のペレットへ切り替えは、少なからずストレスや体力を消耗します。そのため、幼鳥や病鳥、老鳥の場合にはおすすめできません。
可哀そうだからとペレットとシードを混ぜて与えると、ほぼシードしか食べない子がほとんどです。結果、いつまでたっても切り替えができなくなることも少なくありません。
ペレットへの切り替えまとめ
ペレットは栄養バランスや消化に優れているため、インコの主食としておすすめです。ただ、一度シード食に慣れてしまった個体は、ペレットを食べてくれない場合が少なくありません。シードからペレットへの切り替えは、少なからず鳥にストレスや負担がかかるため、最終判断は飼い主さんにゆだねることになります。
挿し餌から一人餌に切り替える際に、ペレットを与える方法が一番ストレスなくペレット食にすることができるでしょう。
うちのコザクラインコは、一人餌への移行時にペレットを与えることで、ストレスなく食べてくれました。シードはそのあとから見せても食べてくれます。ただ、おやつとして与えたもので、現在は特に欲しがらないため完全にペレットのみで生活しています。
皆さんも是非この記事を参考に、ペレット食への切り替えを検討してみてはいかがでしょうか。