インコをお迎えする前に知っておきたい予備知識
小型インコは、犬や猫などほかのペットに比べ、小柄であることや価格がお手頃なことから、ペットとしてお迎えしやすい生き物です。
しかし、インコはペットとしてメジャーな犬や猫などの哺乳類とは異るため、飼育は簡単といえません。
犬や猫は古くから人間の側で暮らしてきたことや、同じ哺乳類であることなどから、ある程度生態が分かっており、医療も充実しています。
しかし、インコは鳥類なので生態も異なり、小柄であることなどから医療の面でも難しく、飼い主さんがしっかりと知識を持っていないと、病気にさせてしまったり、飼い切れなくなってしまうことがあります。
この記事を読むと、インコとの生活に向いているかが分かります。
自分がインコを飼える環境にあるのか、お迎え前の参考にしてください。
インコについてよくある質問
インコを飼う前に知っておきたいのが、インコの生態ですよね。何を食べるのか、人に懐くのかなど、お迎えを検討していると、知りたいことはたくさんあると思います。
ここでは、インコについて多く聞かれる疑問質問を分かりやすく解説します。
インコは何を食べるの?
インコの主食は、ヒエ、キビ、アワなどの種子類です。
インコのエサは、インコ用にブレンドされた混合シードか、ドッグフードのように栄養バランスを人工的に整えたペレットを与えます。
インコはみんなお喋りするの?
インコといえば、人間の言葉を真似して喋るイメージを持つ方も少なくないでしょう。
しかし、残念ながら喋る種類は限られています。
また、お喋りができる種類であっても、性格や飼い方によっては、お喋りをしない子も珍しくありません。
インコをお喋り目的でお迎えすると、思ったように喋らなかったと、がっかりしてしまうケースも珍しくないでしょう。
そのため、おしゃべり目的でお迎えすることはおすすめできません。
ちなみに、はる家のセキセイインコは、自分の名前を話すだけだったよ。
インコはみんな喋るものだと思っていました!
お喋りを覚えるインコ
- セキセイインコ
- オカメインコ(オウム目)
- マメルリハ
- ウロコインコ
- ヨウム
など
寿命はどれくらい?
インコの寿命は、個体によって大きく異なります。
セキセイインコなど小型のインコでは7〜15年ほど、オカメインコなど中型では15〜25年ほど、大型のインコやオウムになると、50年以上と長寿で、なかには100年以上生きる個体も存在します。
寿命は個体によっても異なりますが、インコは比較的長寿ですので、お迎えする場合は、必ずお迎え前に寿命を確認して、自分が最期まで飼い切れるかを確認しましょう。
鳥さんは、想像以上に長生きなんだよ!
場合によっては、世代を超えてのお世話もあるってことですね!びっくり!
アパートでも飼える?
インコは体が小さいため、ペット不可のアパートでも飼育できるのではないかと考える方もいるでしょう。
しかし、インコの鳴き声は想像以上に大きく、防音設備のないアパートでの飼育は難しいでしょう。
また、インコに鳴いてはいけないとしつけることは不可能です。
インコの鳴き声でクレームがきてしまった場合、すぐにペット可物件に引っ越すことができればよいのですが、なかなか難しいですよね。
インコをお迎えする場合は、ペット可物件や、近隣トラブルにならない環境であることなどを事前に確認することが大切です。
体が小さいから、ペット不可のアパートでも飼えると思ってました。
自分にとっては可愛くても、周りの人にとっては騒音だと感じることもあるから、迷惑にならない環境で飼育することが基本です。
トイレは覚える?
インコは基本的にトイレを覚えることができません。
そのため、放鳥(ケージから出して遊ばせること)する際は、どこに糞をされるか分かりません。
インコをケージから出す際は、汚されては困るものを片づけておくことや、遊び終わった後は糞の掃除をする必要があります。
健康なインコの糞は、ころっとしており無臭です。
トイレを覚えないって、掃除が大変だと思うけど、毎日ケージから出さないとダメなんですか?
インコも生き物!毎日最低でも2時間はケージから出してのびのび遊ばせてあげる必要があります。
インコはどれくらい懐く?
インコは非常に賢い知能を持っています。
そのため、たくさん話しかけ、愛情を持って育てることで、人に懐き(手乗り)やすいことが魅力です。
しかし、どんなに愛情を持って育てても、個体によっては全く体を触らせてくれないという子もいます。
インコは、犬や猫とは根本的に懐き方が違います。懐いていても、本気で噛みつかれることは珍しくありません。
例え小型なセキセイインコであっても顎の力は強く、噛まれると流血することもあります。
インコは元来群れで行動する生き物ですので、飼い主さんを群れの仲間だと認識した場合、自然と懐くようになります。
人間を怖がらない、敵意を持たないといったことが、インコなりの懐くということに当てはまるとも言えるでしょう。
例えインコが飼い主さんに懐いてくれなくても、飼い主として最期まで面倒を見る義務があります。
はるはセキセイインコを5羽育てましたが、同じ環境で同じ飼い方をしても、懐く度合いは個体によって全く違いました。ちなみに、懐き方はこんな感じです。
- 私以外の家族(一人)にベタ慣れ、くっついて離れない、その他の家族には無関心
- 人間は怖くないけど、基本的に興味はない
- 人間が怖くて、極力離れた位置にいる
同じセキセイインコなのに、こんなに性格が違うことには驚きました!
いくら懐かなかったといっても、いらないというわけにはいきませんもんね。
インコはほかの動物との同居はできる?
結論からいうと、猫などインコを捕食する側の生き物との同居は控えるべきです。
SNSなどで、猫とインコが仲良くしている画像や動画を見たことの方もいるでしょう。
とても可愛らしく、バズっていますよね。
しかし、なぜそれがバズっているのか考えてみてください。
おそらく、まれだからではないでしょうか。
それが普通の光景であれば、皆が興味を持つことは少ないでしょう。
現在の飼い猫は十分にご飯をもらえていることなどから、捕食本能が野良猫に比べ少ない傾向にあると考えられます。
しかし、本能を完全に消去することは難しいでしょう。
いつもは無関心にしている猫も、何かの拍子にインコを傷つけてしまう可能性は否定できません。
そうなったとき、傷つくのはインコや猫です。
トラブルの可能性が少しでも考えられる環境は作らないなど、ペットが安心して暮らせる環境を整えることが飼い主の務めです。
実は、はるもこの問題で痛い経験をしています。
私がまだ幼いころ、祖父がカナリヤという鳴き声の美しい小鳥を飼っていました。
そこに、子猫が新しい家族としてやってきたのです。
猫はカナリヤに対し、特に気にすることもなく、何年も平和な日々が続いていました。
しかしある日、おそらく猫がカナリヤのケージを使って移動しようとした際、ケージが衝撃で落ちて、扉が開いてしまいました。
カナリヤは突然のことにパニックになり、バタバタと暴れ、それを見た猫は面白がっておもちゃのように扱ってしまいました。
すぐに猫とカナリヤを引き離しましたが、猫の爪が致命傷となり、カナリヤは命を落としてしまいました。
この体験は、今でも鮮明に覚えています。
命を落としたカナリヤはもちろん、猫も叱られたことでしばらく食欲不振と下痢をしてしまいました。
結果的に、自分たちの認知の甘さで、双方とも苦しめる結果になってしまったのです。
このような体験を踏まえ、愛猫のいる家庭でのインコのお迎えはおすすめしません。
ペット好きとしては、色々な生き物を飼いたくなっちゃいます。
気持ちはわかるけど、猫とインコは人間と手名付けられたライオンを同居させるようなもの。普段は人に懐いて従順でも、「絶対安全」とは言えません。
確かに、絶対とは言い切れませんね・・・。
事故があった時に、一番苦しい思いをするのは、猫やインコなどのペットです。飼い主は、ペットを危険から守ることが義務ですよ。
確かに、僕も安心してのびのび生活したいです。
インコをお迎えする前に知っておきたい予備知識まとめ
- インコはお喋りをしない個体もいる
- インコは個体によって懐き方もさまざま
- トイレは覚えることができない
- 猫など捕食する動物との同居は難しい
- 鳴き声は大きく、ペット不可物件での飼育は難しい
インコは、私たちに笑顔や安らぎを与えてくれる愛らしい存在です。
しかし、その一方で思っていたのと違ったなどという身勝手な思いから、捨てられてしまうケースも少なくありません。
インコのお迎えを検討している方は、是非この記事を参考に、自分が最期まで面倒を見られるのか、相性はどうかなど今一度考えてみてください。
インコについてのお悩み相談は、こちらのお問い合わせフォームからお気軽に連絡くだい。