ヒナの挿し餌に粟玉が不要なわけ!ペレット食にしたい方必見
インコやフィンチ類のヒナに挿し餌を与える際、粟玉を主食に与えている方が多いと思います。粟玉は高カロリーであることなどから、ヒナの給餌によく使われますが、実際絶対に必要かと言われれば答えはNOです。特に、将来ペレット食にしたいという場合は粟玉を与えない方がおすすめです。この話だけを聞くと、ヒナに粟玉を与えなくても大丈夫なのか心配になりますよね。この記事では、ヒナに粟玉を与えない挿し餌の方法やメリットを紹介します。
ヒナの栄養はフォーミュラで足りている!
ヒナのエサといえば昔から粟玉が主流でした。しかし、近年ではフォーミュラと呼ばれるヒナ用のパウダーフードも販売されています。粟玉とフォーミュラをお湯で溶いて与えているという方も多いでしょう。実は、このフォーミュラというパウダーフードが、成鳥でいうペレットなのです。フォーミュラには、ヒナの成長に必要な栄養素がバランスよく配合されており、消化も良いい内容に仕上がっています。対して粟玉は1種類の穀物ですので、カロリーは高いのですが栄養バランスとしては偏りがあるほか、消化も良くありません。
なぜ粟玉はヒナ用フードに使うのか?
粟玉は、まだフォーミュラがない時代に栄養価の高い穀物として、ヒナに与えてきました。なぜヒナに粟玉を与えるのかは、昔からの風習という言い方が当てはまるかもしれません。粟玉にはパントテン酸や鉄分、ビタミンEなどが含まれているので、まったく栄養がないわけではありません。
しかし、現在はヒナ専用にブレンドされたフォーミュラが販売されていて、粟玉を与える必要はありません。しかし、ペットショップなどでは、粟玉とフォーミュラを混ぜて与えている光景を目にすることが多いでしょう。その理由は、エサ代を抑えるためのかさまし、シード食に慣れさせるためが多いかなと思います。特にフォーミュラは粟玉に比べ価格が安価なため、かさましとして使われることが多いように感じます。
フォーミュラの代表的な種類
近年インコに良いとされるペレットですが、フォーミュラはそれのヒナバージョンだと考えて頂ければと思います。ヒナ用に配合された総合栄養食となっていて、基本的にフォーミュラをお湯で溶いて与えるだけで、ヒナに必要な栄養は十分です。フォーミュラの代表的なラインナップは、主に以下の通りです。
イクザクト ハンドフィーディングフォーミュラ ベービーバード
【原材料】
とうもろこし粉末、コーン、小麦胚芽、オーツ麦、粉小麦、小麦、コーンオイル、乾燥卵、大豆タンパク、乾燥ビート、第二リン酸カルシウム、炭化カルシウム、L-リジン、コーングルテン、乾燥イースト、コーンシュガー、ビタミンA、塩、コリン塩化物、DLーメチオニン、塩化カリウム、プロピオン酸(保存料)、ビタミンE、ビタミンB12、リボフラビン、亜鉛酸化合物、アスコルビン酸、エトキシン(保存料)、酸化マンガン、ビタミンK、ナイアシン、パントテン酸塩カルシウム、銅酸化物、ビタミンD3、ピリドキシン塩化水素酸塩、葉酸、発酵生成物、コバルト酸化物、ヨウ素酸塩カルシウム、亜セレン酸塩ナトリウム、ビオチンなど
【栄養成分】
タンパク質22%(min)、脂質9%(min)、繊維質5%(max)、水分10%(max)
昔からあるフードで、価格も安価でペットショップなどでもよく見かける商品です。迷ったらこちらを選んでおくと間違いないでしょう。
ハリソン ジュブナイル ハンドフィーディングフォーミュラ
【原材料】
皮付アワ、ひまわりの種、ハダカムギ、トウモロコシ、炒り大豆、ピーナッツ、エンドウ豆、レンズ豆、挽き割り炒りオーツ麦、玄米、タピオカマルトデキストリン、オオバコ、アルファルファ、炭酸カルシウム、藻類、ベントナイト、混合トコフェロール(ビタミンE供給源)、昆布、食塩、ビタミン/ミネラルサプリメント(酢酸ビタミンA、ビタミンD3、酢酸dl-α-トコフェロール、ビタミンB12、リボフラビン、d-パントテン酸カルシウム、ナイアシン、塩酸ピリドキシン、ビオチン、硝酸チアミン、葉酸、硫酸亜鉛、硫酸マンガン、硫酸銅、炭酸カルシウム、*ひまわり油)
【栄養成分】
粗蛋白質(min):18%、粗脂肪(min):11%、粗繊維(max):4%、水分(max):10%
オーガニックで鳥用のペレットとして高品質なメーカーであるハリソンも、フォーミュラを販売しています。将来ハリソンのペレット食にしたいという方は、ヒナのうちからハリソンを与えておくと移行ができやすくおすすめです。
フォーミュラのみを与えるメリット
挿し餌時にフォーミュラのみを与えるメリットは、一人餌になった際ペレット食に移行しやすいことです。フォーミュラはペレットを流動食にしたイメージですので、徐々にペレットを混ぜて与えていくことで、比較的ペレットを抵抗なく食べてくれるようになります。粟玉を与えてしまうと、シードに慣れてしまうので、ペレット食にしたい場合はシードを好みペレットを食べない確率が高まります。
栄養の面ではフォーミュラで十分足りるため、ヒナの挿し餌をフォーミュラのみで育て、徐々に溶かしたペレットを少量混ぜ味を覚えさせると、固形にしてもペレットを食べ物だと認識しやすくなります。ヒナのうちにシードを与えていなくても、おやつとして与えたい場合にシードを見せても、本能で食べ物だと認識してくれます。万が一食べなくても、特に問題はありません。我が家のインコはシードを見せても少量は食べますが、特に催促はしないため無理に与えていません。逆に、普段消化の良いペレット食だと、シードを与えた際お腹を壊してしまうこともあります。
挿し餌からの移行時におすすめのペレット
挿し餌からペレットに移行する際、おすすめなのがハリソンのハイポテンシーです。高カロリーになっているためヒナの成長に適した配分となっています。ハイポテンシーは鳥種に合わせて6~12カ月与えます。その後はアダルトタイムライフシリーズがおすすめです。また、ハイポテンシーは抱卵や育児中の親鳥や高カロリーを必要とする病鳥にもおすすめです。
インコの主食はペレットがおすすめ!
インコの主食には、栄養バランスや消化が良く、高カロリー食や療法食などラインナップも多いペレットがおすすめです。しかし、普段からシードを食べていた子をペレット食に移行するのは、個体差もありますが簡単ではありません。そこで、ヒナのうちからペレットを食べる習慣をつけることで、ストレスなくペレット食にすることでができますよ。